療養型病院の課題とは

療養型病院は急性期や回復期に対応する病院での入院が終わり、本来は在宅療養に切り替えるべきところ、諸事情で在宅療養が難しく、これが退院の妨げとなるようなときに、一時的な受け入れ対応可能な病院という位置づけになります。
 
治療とリハビリテーションを同時に進めることが目的であるため、日常生活のリハビリや生活援助などの手厚いサービスが提供されます。在宅復帰を目指した一時的入院であり、急性期の症状には対応できないため、仮に症状が悪化した場合は、一般の病院へ入院することとなります。
 
療養病院には医療型と介護型がありますが、厚生労働省は2020年に介護型を廃止し、医療型への一本化方針を表明しています。介護型が廃止されたとしても行き先に目途がつかない入所者をどうするか、まだ解決は見えていません。
 
一方、医療型にも問題はあり、一度入院すると在宅復帰を目指しても現実問題として難しいこともあり、国としても病床数を減らす方向になっています。施設にとっても、長期間の入院は病院にとって収益悪化の要因となることや、在宅へのリハビリは3か月以内に行うことが効果的とされていることから、長くても3か月以内と規定する病院が一般的とされています。

療養型病院の概要と特徴

療養型病院とは、長期の医療介護ケアを必要とする方向けの介護保健施設であり、医療施設です。医療サービスは他の介護施設よりも充実しており、利用者の人気も高いです。医療保険適用対象の「医療療養病床」と介護保険適用対象の「介護療養病床」の二タイプがあります。
 
病院と療養病床の違いは、一見すると外観上は見分けがつきにくいですが、目的が病気の治療ではなく、あくまでも療養である点がポイントです。症状が悪い時は病院で治療し、その状況からの回復期において自宅療養が諸事情で難しいが病院への入院も難しい方が利用することを想定しています。
つまり特別養護老人ホームや老人保健施設への入居者よりも、介護度が高く長期の医療ケアも必要な方の利用を想定した施設なのです。しかし、医療や介護が不要な方の入居者の割合が多く、厚生労働省では介護型の療養病床を廃止する方針を打ち出しています。今後は通常の会老人保健施設よりも医療面を充実させた「新型老健」と呼ばれるタイプの施設へ転換を進めていくようです。
 
特徴を簡単に説明すると、医療スタッフ(看護師、医師)、介護福祉士、管理栄養士などの専門職が常駐しており、介護施設の中で最も充実した医療が受けられます。入居の条件は原則65歳以上、要介護1以上で医療措置が必要な方が対象です。老人ホームなどと違い入居一時金は不要で、サービスの内容や居室のタイプによって差はありますが、目安としては、介護保険適用後で10万~25万程度の月額利用料を払う必要があります。